音楽の合成そしてEDRへ(第3回インタビュー企画)

今回のゲスト




今回は、私の相方である、レーファさんにインタビューしていきます。普段共に音楽をしているが、お互い忙しく中々ゆっくり話す事が出来ていませんでしたので、インタビューというかたちで時間を取りました。

音楽の原点に回帰する



ㇾ そもそものきっかけは、小学校のころに吹奏楽を始めたのがきっかけで、パーカッションをやっていたんだけど、ドラムをするようになって、ポピュラー音楽と密接に関わりだした感じ
 
キ 今は、ギターの方に集中しているわけだけれども、どうしてギターに?
 
ㇾ まあ、小学5年生のころにドラムを始めたんだけど、小学校の吹奏楽部と、地元中学の吹奏楽部にコネクションがあって、自分が中学に上がったとき、ありがたいことに自分がドラムが出来ることを中学の吹奏楽部の先輩に認知してもらっていたのですよ。吹奏楽部に入部したものの周りからの視線があまりよくなく、結局、三カ月くらいで退部してしまい、そのころアニソンにハマりだして。アニソンで、涼宮ハルヒの「God knows」のイントロの速弾きがあるんだけど、その曲はドラムではなくてギターで弾きたいって思ったのがきっかけだね


キ なるほどね、アニソンがやっぱり転機だったんだね。ちなみにアニソンで印象的だった曲はなにかな?
 
ㇾ めっちゃはまったのは「けいおん!」と「ラブライブ」
 
キ なるほど、確かに「けいおん!」は良いよね
 
ㇾ エモい曲もあれば、アップテンポの曲、楽しい曲があって良いよね。結局中学生の頃にアニソンとビジュアル系にハマったのがギター始めたきっかけだな
 
キ 高校は軽音部に入ったわけだけど、高校はビジュアル系を聴いてた?
 
ㇾ アニソンが好きで、ビジュアル系が好きなやつが、たどり着くジャンルってメタルしかなくて、高校はヘヴィメタルにハマってたね。
 
キ 自分はヘヴィメタル全く知らないので、オススメ曲とかあったら教えて欲しいな
 
ㇾ 一番好きだったのはイングヴェイ・マルムスティーンの「Far Beyond the sun」っていう曲で、もともと吹奏楽をやっていたこともあり小学生の頃はクラシックが好きで、高校になってメタルが好きで、それの二つを融合している人がいるんだと思って、結構クラシックよりな曲をやる人で、バイオリニストのニコロパガニーニ(24の奇想曲で有名)を彷彿させるような、バイオリンの速弾きみたいな音の美しさを感じて物凄く憧れた。それでストラトギターを買ったりね。高校時代はメタルばっかり聴いていた感じだね。逆に邦ロックとかは通ってなくて。
 


キ あ、そうなの?俺が邦ロック狂だったからな。それじゃ、今の邦ロックどう思います?
 
ㇾ 実力派がきていると思う。時代は巡っていくもんで、ちょっと前は「Suchmos」が流行って、次に「04 Limited Sazabys」が流行って、今は「Official髭男dism」がきているよね。「Suchmos」はブラックミュージックがルーツになっていて、次の「04 Limited Sazabys」はパンクロックでそれでまた「Official髭男dism」のブラックミュージックって感じだから、次何来るか楽しみだったりして、個人的には「Novelbright」とか青春ロックが来るのかな。

大学に入ってからの変化


 キ 大学に入ってから聴く音楽ってかなり広がると思うんだけど、その辺はどうだった?
 
ㇾ 音大に入ったこともあって色んな曲を聴くことになったからね。音大生は色んなジャンルだったり、それぞれの強みや個性があって、自分が小さく見えたりしたけど、だからこそ普段聴かなかったジャンルを聴いて自分の作品に活かしたいなって思ったよね
 
キ 作曲専攻で入ったでしょ?それはなんで?
 
レ ギター専攻とかに入ることも考えたんだけど、ギターしか学べないなって思って、歌モノとかギターだけじゃなくて、全体の音を知っておかなければいけない。全体の中のギターを知った方が、今後自分のためになるって思ったからかな。曲を良くするギターを弾きたいっていう感じだね
 
キ すばらしい。大学に入って1年、2年と聴く音楽が変わるじゃない、1年のころはどうだった?
 
ㇾ 1年のころはロックとかポップ、R&B、カントリーとか大きなくくりをやるんだよね。2年生になっていくとロックの中でもパンクロックなのか、ラウドロックなのかウエストコーストロックなのか細かくやっていくことになって、さまざまな細分化した音楽をギターに消化していくために勉強になる
 
キ 毎回ジャンルごとで作曲する課題が出るんでしょ?毎回、何曲くらい聴くの?
 
レ 授業のカリキュラムで、該当ジャンルだと思う曲をプレゼンする回、そして自分で作った曲を発表する回、最後に選ばれた曲をボーカルレコーディングする回があって、最初の回で27曲くらい聴くんだよね。その時点で価値観が広がっていくんだよね
 

曲を作る時に意識していること

 
キ それだけやっていると、ジャンルの特定とかも出来るようになるね。音大の話になっていたけど実際、作曲する時に意識していることとか、自分なりのスタイルとかあったりする?
 
レ 誰が歌うかっていうのを意識している、このシンガーだったら、このジャンルでこの音域で、バックのギターがこんな感じの方が良いなって思ったり。だから基本はボーカリストに合わせる感じだね。あと聴いただけで音像が見えるというか、聴いただけで物語性が見えるような感じ。ただ作るのではなく、その曲だけで意味がしっかり持てるように意識して作っている
 
キ なるほどね。
 
レ 歌が良い感じに仕上がらないと成立しないからね
 
キ スランプだったり、どうしても曲が作れない時はどうするの?
 
レ 出来んもんは出来んって思ってその日は寝る。ただ、納期には間に合わせないといけないから、一日くらい出来ない日が合っても大丈夫なようなスケジューリングはしている
 
キ 作詞もやってるじゃない?作詞をやるときはなんかポイントあったりするの?
 
レ 作曲する前に、どういう世界感を出すかを決めていて、そこを基に作るようにしている。やっぱり言葉が一番、一般リスナーの評語になるから、歌詞も細心の注意を払って作るかなでも、歌詞って自由なもので、どんだけ物悲しい曲でも、明るい歌詞でも大丈夫だし、明るい曲でも悲しい歌詞でも大丈夫だからね。
 
キ 最近英語入れるじゃん、なんかの影響?
 
レ 最近英語を入れるのはK-POPが好きで、国際的にしたくてだから英語を入れたりとかしている
 
キ 大学2年になって、大学の専攻とは別で好みで聴いている音楽ってなに?

レ 高校の頃好きだったメタルは80年代だったんだけれども、大学入ってからはモダンなメタルを好むようになっていったり、それこそK-POPやEDMとかも聴くかな
 
キ EDMね、自分は、なめてたな。高校の頃は毛嫌いしてたけど、今となっては好きだし、あの音圧はどうやって作り出しているのか、透明感はどっからくるのか気になるんだよね。自分はEDMの作曲をしたことがないんだけど、普通にやるとペラペラになっちゃうもんなの?
 
レ ペラペラになるか、積みすぎて訳わからなくなるかって感じだね
 
キ それをやっていくためにもミックスや色々やるんだろうけど
 
レ EDMも最近オケうすになっていっていて、いわゆるAviciiの「Wake We Up」だったり2013年頃、サビのドロップとかは音圧がある曲だったんだけど、最近になってくると、ドロップもオケうすになってくるようになって。マキシマイザーっていうやつがあるんだけど、全体の音圧をあげるやつがあって、それが出てきたことによって、オケうすな曲でも音圧がでるようになったんだよね。だから、機材の変化とともに、進化していくジャンルがEDMなのではないかって思ったり。EDMとかhiphopとかも聴くんだけど、その視点でK-POP聴くと凄く面白くて。K-POPはAメロはメロラップ的な感じでBメロで思い切りラップして、サビ前のCメロでちょっと落としてビルドアップってのを作って、ドロップで来るか、歌モノで攻めるか、EDM+hiphop=K-POPみたいな感じで面白い


 
キ 最近は作曲依頼とかはされる?
 
レ 最近は、作曲よりもギターの依頼の方が多いかな
 
キ なるほど、作曲依頼って少し敷居が高い感じあるからね


今までで一番印象に残った、人生を変えた音楽作品


 
レ これめちゃめちゃ迷いますよね。人生を変えている訳ですよ。
 
キ これは迷う
 
レ 結果これだなっていうのは涼宮ハルヒの「God knows」。これがきっかけでギターを始めて今に至る訳だから。これが人生のターニングポイントになった曲だなって。
 
キ なるほど
 
レ お父さんが、中学生のころにiPadを買い与えてくれて、それでお父さんが、曲入れたるわって言ってくれて入ってた曲がこの曲だったんだよね。ギターを続けるきっかけになった曲は「けいおん」だけど、ギターを始めるきっかけになった曲はこの曲だったかな
 
2019年、自分で聴いて良かったなって思った曲
 
レ ベタな話にはなるんだけど、ナニコレってなった曲はBillie Eilish「bad guy
 
キ なるほどね
 
レ ボーカルはバイノーラルマイクで撮ってるみたいで
 
キ バイノーラルマイク?
 
レ ASMRって知ってる?それで使われるマイク。「bad guy」を聴いてこういうのが今後来るんだなって思った


 
キ あれはなんのジャンル?
 
レ うちの大学ではオルタナってことになってる
 
キ 本当に世界を変えた音楽だよね
 
レ 「bad guy」以前にZeddの「365(feat.Katy Perry)」が出ていて、2019年はダークな感じの曲幕開けだなって思った。そして、オケうすの感じも強くなってきた。2018年にJonas Blueの「Rise(feat.Jack&Jack)」が出てピアノを使ったEDMミュージシャンで、いわゆるEDMなのに、オケうすの感じが来ているのかなってなった
 
キ 日本のミュージシャンはどう?
 
レ 時代を変えたというか一つの区切りになったのは髭男とKing Gnuかな。髭男を知ったのは去年で、お母さんに「Stand By You」が良いよって言われて。「Stand By You」が凄く好きでノリが凄くEDMというか、クラップでビルドアップしていく感じというか。「Pretender」も好きなんだけど、メロディーが美しいし、歌詞も考えられていているんだけど、歌ってみるとやたら高いじゃんか。この人だからこそ出せる表現なんだろうなって思ったかな。


 
キ 他の曲は?
 
レ King Gnuかな「白日」で有名になったけど個人的に好きな曲は「Flash!!!」でこれ、Blurの「Song2」に似てて、この曲はとてもUKロック感があって。普通にただただ音楽やってる人じゃないんだなって。まさにオルタナって感じ
 
キ そうだよね。ブラックミュージックをルーツにしてはいるんだろうけど、今までの邦ロックバンドとは少し違う感じはする
 
レ 一つの転換点なのではないかなって思った。パンクロック、ラウドロックときて、ブラックが来たとなると次来るのはなにか楽しみ。19年かわからないけど個人的に好きになった曲はPanic! at the Discoというパンクロックの「High Hopes」これはブラスが入っている
 
キ エレクトロポップはどうですか?
 
レ 好きですよ。The Chainsmokers&Coldplayの「Something Just Like This」は良かったな。Coldplayはもともと好きだったし、The Chainsmokersもカッコいいし。だから自分の中で熱いものを感じた。あと、カワイイ系とか好きだな。Kizna AIの「AIAIAI」とかね


 
キ 確かにあの曲は良いよね。あれ中田ヤスタカだよね。あの人凄いわ。
 
レ なんかこれも凄いんだけど、KMNZっていうバーチャルYouTuberがいるんだけど「VR」って曲があるんだけど、これはSnail’s Houseっていう人が作っているんだけど
 
キ でた、知ってますよ。フューチャーベースを聴き始めて検索したときに真っ先に出てきた
 
レ フューチャーベースなんだけれども、歌があってドロップとかではなくて全体を通してラップ調で。それと、「Virtual to LIVE」っていう曲があって、にじさんじバーチャルユーチューバーの事務所かな結構オススメな曲
 
キ ブラックミュージックみたいな曲は聴いたりするの?
 
レ ジャニーズWESTの「Drift!!」って曲がシティーポップ感があってカッコいいよ!

キ 本当?聴いてみるね!

インタビューを終えて



東京と大阪という距離がある事もあり、高校の頃のように、すぐに自分達の意見を交わす事が難しくなってしまいました。ということもあって、意外な事だったり、知らなかった事がたくさんありました。相方として、友人として、知らないことを知れるのは良いもんですね。
 

今後の活動について


 
レ 今まで通りFoLEYstの活動をしつつ、ギターも引き続きしていくつもり。あと、バンドも始められたらなと思っています。音楽シーンに風穴を開けていけるようなバンドにしていければと思います。
 
キ まあバンドメンバー俺なんだけどね(笑).mp3 virusはどんなバンドにしていきたいとかってあるの?
 
レ 一応、EDMやK-POPといったノリをバンドで作っていけたらなって思っている。
 
キ ギターリストとしてはどんな活動をしていくつもり?
 
レ サポートでギターを勉強しつつも、たまにはギターインスト発表したりしていけたらいいなって。ギターインストは自分の自由にやっていきたいと思っている
 
キ 作曲、ギターの依頼は随時募集中って感じかな?
 
レ そうだね、気軽に依頼していただければなんて思っています
 
.mp3 virusについて
今回あまり触れる事が出来なかったが、EDRというのはEDMとROCKの融合したジャンルをレーファが名付けた新たなジャンルです。EDRを中心に活動をするバンドが.mp3 virusです!レーファのTwitterをフォローして情報を待っていてくださいませ!

作曲依頼

メール【leypha0626@gmail.com】

取材場所紹介



今回はniko and ... COFFEE 梅田HEP FIVE店にお邪魔してきました。HEPということもあり、少し騒がしいイメージでしたが、丁度いい感じの賑やかさで時に聞こえるエスプレッソを挽く音や、スチームの音が心地よかったです。私達はショコララテを注文しました。ほのかなチョコの甘さとスチームミルクのまろやかさが混ざり合い口の中を優しくころがります。カウンター席には充電が出来、収録中の電池切れも気にせず、のんびり出来ました(笑)

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